ソーシャルスキルトレーニング シナリオ解説

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視線が合うってどういうこと

分類
他者の理解/視線 
めあて
 視線について考える。
難易度
★★☆
重要度
★★★
対象年齢
対象年齢: 幼児 小学生低学年 小学生高学年 中学生 高校生・大学生 成人 
対象傾向
対象傾向: PDD傾向 注意欠陥傾向 
収録
基本パック

シナリオ

イントロダクション (1人称視点)

Ⅰ 女の人 (1人称視点)

Ⅱ 男子中学生 (1人称視点)

指導上のヒント

 「目は口ほどにものを言う」ということわざがあります。人は会話をするとき、相手の真意を見抜こうとして無意識に相手の目を見ます。相手もまた同様なので、そこで視線が合います。この場合、相手の目を見るという行為は「あなたの話を真剣に聞いている」というメッセージになります。
 一方、良く知らない相手の目を無遠慮に見続けることは、一般的には無礼な行為であり、相手に強い不快感を与えます(眼(ガン)をとばす、メンチを切る)。
 相手の目を見るという行為は、状況に依存してその意味が変わることを教えてください。
 ここでは以下のことを行います。
・ 他者の視線を認知できているかどうかを確認する。
・ 他者の視線をどのように感じているかを確認する。
・ 視線を使ったコミュニケーション方法を具体的に教える。

指導例

導入:

① それそれのパターンを見せる。
 視線が合ったとき、手をあげるように指示する。
② 指導者がビデオクリップと同じようにやってみせる。
 視線が合ったとき、手をあげるように指示する。
③ 視線が合ったときに、どのように感じたかをたずねる。
 しばらく視線を合わせて、不快であるかどうかを確認する。
③ 視線が合ったときに、どのように感じたかをたずねる。
 しばらく視線を合わせて、不快であるかどうかを確認する。
④ 視線を使ったコミュニケーション方法を教える。
・ 挨拶するときは相手の目を見る
・ 相手の目を見て話すと、より強く相手に気持ちが伝わりやすくなる。
・ 相手を見ないで話すと、言葉の意味が逆になることがある。(横を向いて「反省してます」と言っても、相手は「全く反省していない」と理解する など)
・ 会話するときは相手の目を見る。しかし、相手の目をずっと凝視すると相手は違和感をもつので、だいたい5秒くらいを目安にする。
・ 良く知らない人の目を見続けることは失礼にあたる。など

展開:

① 視線を使ったコミュニケーション方法を対象児童と指導者でロールプレイする。

解説

 PDDに共通してみられる特徴として、視線の合いにくさがよく言われます。幼児期には、他者の存在に関心がない、あるいは気づいていないためだと考えられていますが、小学生になっても、会話をするとき作為的に相手の視線から目をそらせたり、焦点をずらせたりする傾向があります。これは相手に話を聞いていないような空虚な印象を与えます。
 視線の上手な使い方を知識として身につけることは大切です。

評価

 ・ 他者の視線を認知できていたか?
 ・ 視線を使ったコミュニケーション方法を理解できたか?
 ・ 視線を使ったコミュニケーション方法を実際にできたか?



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