ソーシャルスキルトレーニング シナリオ解説

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先生の話が聞こえなかった

分類
学校生活/授業中 対人マナー/誘い・要求・依頼 
めあて
 人の話を聞き逃した時は、ていねいな言葉で聞き直すことを学ぶ。
難易度
★★☆
重要度
★★★
対象年齢
対象年齢: 小学生低学年 小学生高学年 中学生 高校生・大学生 成人 
対象傾向
対象傾向: PDD傾向 注意欠陥傾向 多動傾向 LD傾向 
収録
基本パック

シナリオ

イントロダクション (1人称視点)

先生
明日は工作をするので牛乳パックを2つ持ってきてください。

 
先生が話していたけど、
チャイムの音で良く聞こえなかった。
君ならどうする?

Ⅰ 何もしない (2人称視点)

児童A
(まぁいいか。)

Ⅱ ぞんざいに聞き返す (2人称視点)

児童A
え~?なにって?
先生
もう一度いいますよ!!
先生
明日は工作をするので、牛乳パックを2つ持ってきてくださいね!!

Ⅲ ていねいに聞き返す (2人称視点)

児童A
すいません。聞こえなかったので、もう一回言って下さい。
先生
じゃ、ゆっくり言うね。
先生
明日、工作をするので、牛乳パックを、2つ、持ってきてください。

指導上のヒント

 どんなに一所懸命に聞いていても聞き逃すことはあります。聞き逃した時、もう一度聞くことは恥ずかしいことではないし、また、相手を怒らせるようなことでもないことを教えてください。
 しかし、不適切な言葉遣いは相手を不愉快にさせることもあるので注意するように指導してください。
 「聞いたら、先生が怒るから聞けない。」という児童もいますが、聞き返して怒られたのではなく、聞き返す時の言い方が重要であることを認識させてあげてください。
 みんなの前では、聞き返しができない児童もいます。そんな児童の場合は
・ 隣の児童に聞く
・ 後で先生に聞きに行く
といった別の方法があることも教えてください。児童といっしょに児童に合った方法を考えてください。

指導例

導入:

① 先生や友だちの話を聞き逃した経験があるかを聞く。
② その時の対応を思い出させる。
③ 「イントロダクション」を見せる。
④ 「君ならどうする」かたずねる。
⑤ どんなに一所懸命に聞いていても聞き逃すことはあることを教える。また聞き逃した時に、もう一度聞くことは恥ずかしいことではなく、また、相手を怒らせる行為でないことを教える。

展開:

① すべてのパターンを見せる。
 それぞれのパターンの違いを比較させて、相手にお願いをするときにはていねいな言い方が必要であることに気づかせる。
② パターンⅡをロールプレイする。
 録画機能や鏡を使って、対象児童の言い方が相手を不快にさせてないかを確認させる。

発展:

① 聞き返し以外の方法で、聞き逃した内容を知るにはどうすればいいかをいっしょに考える。
・ 隣の児童に聞く
・ 後で先生に聞きに行く
など

評価

 ・ 誰だって聞き逃すことがあるし、それが仕方のないことだとわかったか?
 ・ 聞き返しても、相手に失礼にならないことがわかったか?
 ・ 聞き返すときは、失礼にならないようにていねいな言葉を使うことがわかったか?
 ・ 聞き返し以外の方法で、聞き逃した内容を知るにはどうすればいいかを考えることができたか?



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